新労発基第560号の2
平成24年5月24日
新潟県印刷工業組合
       理事長殿
新潟労働局長

印刷業における化学物質による健康障害防止対策について

 日頃より労働行政の推進とりわけ労働災害防止及び職業性疾病予防に格別のご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

 さて、有機溶剤その他の化学物質は、印刷業はじめ多くの事業場で使用されていますが、一部の化学物質については、特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。)及び有機溶剤中毒予防規制則(昭和47年労働省令第36号。以下「有機則」という。)で局所排気装置の設置、健康診断、作業主任者の選任等が義務付けられているほか、「労働安全衛生法第28条第3項の規定に基づき厚生労働大臣が定める化学物質による健康障害を防止するための指針」(平成23年健康障害を防止するための指針公示第21号。以下「がん原性指針」という。)が公表されているところです。

 今般、大阪府内の印刷事業場において、印刷業務に従事した労働者が胆管がんを発症したとする3件の労災請求事案がなされました。現時点において原因及び業務との因果関係は不明ですが、予防的観点から、標記について、各都道府県労働局長あて平成24年5月21日付け基安発0521第2号により厚生労働省労働基準局安全衛生部長から通知されたところです。

 つきましては、貴団体におかれましても、同通知の別添の下記事項の化学物質による健康障害防止対策の適切な実施について、全員事業場に対して周知徹底のご協力をお願い申し上げます。

  1. 事業場で使用しているインク、洗浄剤等について、安全データシート(労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)第57条の2による通知等をいう。以下「SDS」という。)によりその化学物質の成分を把握すること。
  2. 上記1で把握した成分に特化則の対象物質が含まれる場合には、法及び特化則に基づき、労働者へのばく露防止のため、代替物の使用、局所排気装置等の設置、作業環境測定、特殊健康診断の実施、作業主任者の選任、作業の記録、安全衛生教育等の措置を確実に講ずること。
  3. 上記1で把握した成分にがん原性指針の対象物質が含まれる場合には、当該指針に基づき、作業工程の改善、局所排気装置等の設置、保護具等のばく露低減化措置、作業環境測定、労働衛生教育及び労働者の把握等を行うこと。
  4. 上記1で把握した成分に有機則の対象物質が含まれる場合には、法及び有機則に基づき、労働者へのばく露防止のため、作業工程の改善、局所排気装置等の設置、一定の場合の呼吸用保護具の着用、作業環境測定、特殊健康診断の実施、作業主任者の選任、安全衛生教育等の措置を確実に講ずること。
  5. 上記2,3及び4に該当するものを除き、1で把握した成分に法第57条及び第57条の2の規定により表示等又は文書の交付等が義務付けられている物質が含まれている場合については、SDSの危険有害性情報に従って、換気、防毒マスクの着用等の自主的なリスクの低減措置を講じるとともに、法第101条の規定により事業場内に表示する等により労働者に周知を行うこと。