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HOW TO PRINTING
 「もっと環境について考えよう」と言われ始めてからずいぶんとたちました。日本でも環境に負担をかけないものを選ぼうという声が高まり続けています。こうした声に応えようと開発されている製品が数多くあります。
ここでは印刷業界で最近注目を集めている新素材を紹介します。
環境配慮の大豆油インキ
環境配慮の大豆油インキ  大豆油インキが従来のインキと違う点は食用にも使用される大豆油が配合されていることです。
インキ中には石油系溶剤とアマニ油などの乾性油が油分として使用されています。大豆油インキは、これらの油分の一部を食用にも利用される大豆油に代えたもので、有限資源である石油系溶剤を減らすことができるため、資源の保護やVOC(揮発性有機化合物)の発生を抑制できるメリットがあります。このことは、再生紙や非木材紙などの印刷用紙の使用だけでなく、インキについても、環境保全を推進している社会の動きに対応できるというメリットがあります。アメリカでは、有限資源の石油に対して大豆は生産資源であることから、新聞や電話帳などへの使用を中心に大豆油の使用が広まっています。

有機物質の発生を最小限に〜無塩素漂白パルプ〜
 紙は植物繊維でできています。もともと色のついた植物繊維から白い紙をつくるためには漂白しなければなりません。しかし塩素ガスを使ったこれまでの漂白方法では有機塩素化合物などの有害物質が発生します。この点を解決しようと考えられたのが無塩素漂白という方法です。
従来の漂白方法 無塩素漂白
無塩素漂白パルプのメリット
 無塩素漂白の特徴は次のふたつです。
 第一に有害物質の発生がとても少ないこと。吸着性有機ハロゲン化合物(AOX)の発生は従来型の漂白パルプに比べて1/10以下、クロロホルムの発生は1/100以下にすることができます。
 第二に、強いパルプができることです。強いパルプを使えば紙の強度も高くなります。また、何回もリサイクルできるので、結果として森林保護につながります。
 人や環境に優しい漂白方法としてヨーロッパやアメリカではすでに無塩素漂白が積極的に取入れられています。

森林を守る紙材〜非木材紙〜
森林を守る紙材〜非木材紙〜  印刷において重要な素材のひとつが『紙』です。しかし、近年世界的な森林荒廃が深刻な問題となっているなか、紙やパルプに使用されている木材は森林資源の1割以上に上がります。森林は二酸化炭素を吸収して酸素を産み出すことができることから、地球の温暖化防止の鍵であるといわれています。そこで少しでも木材を節約するために再生紙と並んで有効な手段と期待されているのが非木材紙です。
 非木材紙原料の主なものにケナフ、バガス、竹、サイザル麻、和紙に使用される三椏(みつまた)、楮(こうぞ)、雁皮(がんぴ)、マニラ麻などがあります。栽培して使用するものもあれば、産業廃棄物の再利用に成功したものもあります。