新潟県印刷技術センター

なるほどDA印刷[とじ方イロイロ 本のとじ方を知ろう]

本の形にはさまざまな種類があります。製本方法のひとつであるとじ方もいろいろで、本の形態と開きやすさを考慮してとじ方を選択することになります。

今読んでいる本がどんなとじ方になっているかなど、まずは身近なところから本の形を調べてみましょう。

平とじ(HIRATOJI)

針金で背の近くを表面からとじる方法。B5サイズ以上の本では3ヵ所以上、A5サイズ以下の本では2ヵ所でとめることが多くなっています。背の形が角になるのが特徴で、少し厚めの雑誌などに用いられます。最も丈夫な製本方法ですが、他のとじ方に比べて開きにくいという弱点があります。

図:平とじ

中とじ(NAKATOJI)

背から真中の見開きページの中央に向けて針金を通すことによって背をとじ、二つ折りにする方法です。厚めの本には不向きですが、開きがよく、週刊誌やカタログ、パンフレットなど多用途に使われます。

図:中とじ

糸かがり(ITOKAGARI)

背を糸でとじ、その上から表紙をつけて仕上げる方法。上製本とも呼ばれています。糸の太さや糸を通す場所の数は本のサイズと紙の厚さによって決まります。また、中とじのように見開きの中央を糸でとじて二つに折る糸ミシンという方法もあります。これは通帳などに使われています。

図:糸かがり

無線とじ

図:無線とじ

A.無線とじ(MUSENTOJI)糸も針金も使わずに接着剤だけで背をとじる方法です。背の部分を切断して用紙を一枚一枚にしてから接着剤を塗り込み、表紙を貼りつけます。一枚ずつ接着しているためにはがれやすいという弱点があります。

図:無線とじ

B.アジロとじ(AJIROTOJI)接着剤だけで背をとじる方法は無線とじと同じです。アジロとじでは無線とじよりさらに接着剤の浸透を良くするために背に溝を入れてから、接着剤で固めます。接着剤がよくくっついているのではがれにくく、強度は糸かがりよりも強くなるといわれています。

図:アジロとじ