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新潟印刷月報
関東甲信越静地区印刷協議会 令和4年度 上期定例会開催さる

 関東甲信越静地区印刷協議会の令和4年度上期定例会が、7月1日〜2日の二日間にわたり、千葉県印刷工業組合の主管により千葉県香取市佐原で開催されました。

 初日は理事長会・各委員会による分科会・事務局会議に分かれ、それぞれ報告や諸課題の協議を行い、その後の懇親会では、来賓や関連企業からの出席者も交え親交を深めました。

 二日目は全体会議が開催され、関東甲信越静地区印刷協議会会長の江森克治氏、全日本印刷工業組合連合会会長の滝澤光正氏の挨拶のあと、事業概況説明及び「調達の将来像について〜社会課題解決に寄与するSR調達〜」と題した講演が行われました。また、続いて理事長会及び各分科会の報告がありました。詳細は下記に記載のとおりです。

 最後に、次期開催県である群馬県印刷工業組合の石川靖理事長から来年お待ちしている旨の挨拶があり、すべての日程が無事終了しました。


全体会議
(1) 挨拶

関東甲信越静地区印刷協議会 会長 江森 克治
全日本印刷工業組合連合会  会長 滝澤 光正

(2) 印刷産業人綱領唱和

(3) 事業概況説明

全日本印刷工業組合連合会 専務理事 池尻 淳一

(4) 全印工連講演会
  「調達の将来像について 〜社会課題解決に寄与するSR調達〜」

全日本印刷工業組合連合会 常務理事 江森 克治

(5) 理事長会・分科会報告

(6) 退任役員感謝状贈呈

(7) 次期開催県挨拶

群馬県印刷工業組合 理事長 石川  靖

委員会報告
経営革新マーケティング委員会

佐藤 松雄 氏

〔報告事項〕
1.経営革新事業
(1) DX-PLATは今年度中稼働を予定。現在、先行して複数社によるテストチームを編成、不具合の抽出等を進めている。今後、説明会を開催する予定。 (2) MIS導入・活用活性化に向けた啓発・支援を行う。
(3) 事業領域の拡大展開を支援するためのセミナー開催・情報発信を行う。
2.事業承継・事業継続支援事業
(1) 後継者育成・提携実務・組織再編・廃業の相談等を受け付ける「事業承継支援センター」の活用と推進と啓発を行う。 (2) 「事業承継ガイドブック」の周知を図る。
(3) 印刷業界のための事業承継セミナーの開催。
3.マーケティング支援事業
(1) デザイン経営の事例研究・セミナーを開催し、中小印刷会社が取り組むべきデザイン経営の情報を発信する。 (2) 異業種、同業種のマーケティングに関する事例研究・セミナーを開催、情報発信する。

〔依頼事項〕
1.東京発信の各種セミナーの周知とオンライン参加の働きかけの有効活用
2.事業承継支援事業の周知
(1) 支援センターを認識していない組合が多数いることが予測されるため、センター利用を促す。 (2) 事業承継ガイドブックを販売する。
(3) 事業承継セミナーの地区又は工組での開催を促す。
3.共創ネットワーク通信の最大の活用の促進
 自社の強みの広報と組合員同士の仕事のやり取りに活用する。
4.CSR認定事業の普及と啓発
 SDGs(持続可能な開発目標)と親和性があるCSRは企業の信頼性や社会的責任として重要性が高まっている。ワンスター・ツースター・スリースター取得への取組を促進する。
5.各種数値目標の達成推進

〔その他意見・要望〕
・ 組合の様々な事業展開を一般社員へも情報発信し、コロナ禍における意識改革を共に行うべき。
・共創ネットワーク通信の利用を促すべき。
・会議後、各工組での情報発信が大事である。

環境労務委員会

坂井 雅之 氏

〔報告事項〕
1.令和4年6月までの雇用調整助成金の特例措置について
(1) 現在の特例措置は9月末まで継続
(2) 判定基礎期間の初日が令和4年4月1日以降の休業等について業況特例の申請を行う場合は、申請の都度業況確認を行うので売上等の生産指標の提出が必要 (3) 10月以降の取扱いについては8月末までに改めて発表される予定
2.「パワーハラスメント防止措置」が中小企業にも義務化
 事業主の方針等の明確化及び周知・啓発、相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備、職場におけるパワハラに関する事後の迅速かつ適切な対応等が必要
3.36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針
(1) 36協定で定める時間外労働には罰則付きの上限が存在
(2) 厚生労働省では36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針を策定 (3) 不明な点等がある場合は都道府県労働局、労働基準監督署へ相談
4.働き方改革「法改正で何が変わるの?長時間労働是正編」
(1) 働き方改革関連法令の法改正により、年次有給休暇の時季指定義務、労働時間の把握の実効性確保、時間外労働の上限規制等がスタート (2) 長時間労働に関連する5項目に対応できているか改めて確認が必要

〔依頼事項〕
1.「中小印刷業モデル就業規則2021」販売促進
2.環境労務セミナーの周知・開催
(1) 「知らなかったでは済まされない 労働法と労働基準法改正セミナー」
(2) 「幸せな働き方改革へ向けて!STEP2〜5」
3.環境マネジメントシステム認証・認定制度の普及推進
 環境経営に対する社会の動きが加速しており、各工組及び組合員の環境経営の「ものさし」「通信簿」として各種認証制度(GP(グリーンプリンティング)認定制度、環境推進工場登録制度、ISO14001取得支援事業)を推進
4.第21回印刷産業環境優良工場表彰の応募協力
 第一次審査の募集開始は10月からを予定

〔協議事項〕
1.各工組における労務課題への対応(意見交換)
(1) 現状、各県ともに労働局・労基署の動きは見られないが、新型コロナの落ち着きとともに動きが出てくるものと思われる。 (2) 賃上げについて、「業績を考慮して慎重を期すべき」、「賃上げ優遇税制もあるが業績反映は賞与であるべき」等の意見 2.環境マネジメントシステム認証・認定の周知・啓発について
(1) 必要性のある組合員は既に取得しており、必要性を感じる組合員は頭打ちの状況 (2) 必要性を感じない組合員は、認証・認定のための人材有無、受注拡大有無、コスト等がネック (3) 認証・認定が組合に加入したからこそ得られるメリットとなるような仕組となるよう全印工連に検討してほしい。

組織共済委員会

斎藤  節 氏

〔報告事項〕
1.令和3年度組合員加入挙績組表彰
 宮城県工組…2社増、千葉県工組…1社増
2.各共済制度の加入状況
3.令和4年度共済キャンペーン重点工組
 宮城県・福島県・群馬県・山梨県・静岡県・
 東京都・愛知県・岐阜県・大阪府
 兵庫県・岡山県・広島県・愛媛県・福岡県・
 佐賀県  以上15工組

〔依頼事項〕
1.組合員台帳調査の実施
 ※前回の回収率  80.3%
  調査実施スケジュール(予定)
  8月上旬 調査票の配布(各工組→組合員)
  9月末  各工組への提出期限(組合員各工組)
2.クラウドバックアップサービスの普及、加入増強33社(35.4TB)
3.安否確認システム「Safetylink24」の周知拡大
4.医療・がん・介護共済の普及、加入増強

〔協議事項〕
1.組合員加入の促進について
2.各共済制度加入促進キャンペーンの展開について

〔数値目標〕
1.「生命共済制度」の全国目標である「組合員数に対する加入率32%」の達成
2.組合員数純増および増減0の割合を増やし、減少率を0%に近づける
3.組合員台帳調査票提出率100%の達成
4.クラウドバックアップサービス新規加入9社達成

教育研修委員会

清水  伸 氏

〔報告事項〕
1.令和3年度技能検定プリプレス職種(DTP作業)合格者数
 1級・2級合わせて108名受験、65名合格
2.技能検定プリプレス職種(DTP作業)の受験料減額
(1) 令和4年度から受験料減額制度の対象年齢が34歳以下から24歳以下へ変更
(2) 2級受験者は9,000円減額され、実技・学科とも受験の場合は12,300円に、実技のみ受験の場合は9,200円になる。

〔依頼事項〕
1.令和4年度印刷営業講座・印刷営業技能審査認定試験の実施
 今年度は3工組で実施予定。対面式に加えて印刷営業講座のオンライン化対応を開始した。関東甲信越静では東京都工組の開催に参加可能。
2.教育動画サイト「印カレ〜全印工連の学んで得するTV〜」の周知・啓発
 ジャンル別に58本の動画を公開。総再生回数は5月末で4,080回。社員のスキルアップや自己啓発等に活用を。
3.全印工連特別ライセンスプログラムの周知・普及
 現契約は今年11月30日まで。12月1日以降は新たな契約内容がスタート。引き続き組合員に全印工連特別ライセンスプログラムの価格優位性やメリットをPRし、周知・普及に努める。
4.組合支援セミナーの周知・啓発
 今年度から「印刷会社のweb戦略」セミナー(印刷会社に適したweb戦略とデジタルツールについて説明するセミナー)を開講。
 「技能検定プリプレス職種(DTP作業)学科試験対策セミナー」と「体験ワークで知る!人事評価制度の見直しポイントセミナー〜構築編〜」も継続して開講。

〔協議事項〕
1.全印工連特別ライセンスプログラム ライセンス数増加の目標値設定
 関東甲信越静地区の目標は11月末までにプラス36本

〔その他意見・要望〕
 全印工連特別ライセンスプログラムの次期パンフレットには、契約更新メリット(期の途中からでも月額で加入できる。PCごとのライセンス時期を12月1日に統一できる等)を追加記載し、より分かりやすいパンフレットに作り直してほしい。

CSR推進委員会

野ア 力夫 氏

〔報告事項〕
1.CSRサミットの開催
(1) 9月29日に愛知県名古屋市で開催予定
(2) テーマは「SDGsの視点から見た調達の将来像〜社会課題解決に寄与するSR調達〜」
2.ワンスター→ツースター、ツースター→スリースターへの動機づけのコンテンツ作成ならびに認定取得企業にとっての対外PR動画作成  モチベーションアップにつながる映像コンテンツ及び対外PR動画を製作する予定
3.女性経営者ネットワーク「デジタル名簿」作成
 女性経営者による様々な知識やノウハウ、情報を共有できる場所を提供することで、企業としての力を付けることを目的としたwebページ「デジタル名簿」の作成を進めている。

〔依頼事項〕
1.組合支援セミナーの周知
 開催していない工組は利用を検討するよう依頼
2.全印工連CSR認定制度の普及拡大
 第38期ワンスター認証の募集を開始しており、7月末まで応募受付。より一層の周知協力を各工組に依頼。
3.第16回MUDコンペティション
 作品募集は9月1日から開始予定。応募増に向けた周知協力を各工組に依頼。

〔協議事項〕
1.CSRの普及・啓発の推進について
 CSR認定のメリットやツースター以降取得に関する情報、成果事例などを分かりやすく、活用しやすい方法で発信していくことが必要。内外に向け分かりやすい方法で発信することで官公需、民間企業ともSR調達につながる。
2.女性経営者ネットワークの構築について
 「デジタル名簿」を切っ掛けに、よりネットワークを強化していくことを確認。

〔その他意見・要望〕
 CSR認定、MUD活動とも、基本情報や成果事例などを認知しやすく、活用しやすい方法で発信することを要望。

官公需対策委員会

水野 一幸 氏

1.官公需における随意契約と一般競争入札に関するアンケート」集計結果
実施期間:2022年4月18日(月)〜5月13日(金)
調査対象 :都道府県工組における官公需受注企業(組合員)
回答社数:138社
2.意見・情報交換


技能検定オフセット学科対策講習を開催

 7月29日(金)午後1時から印刷会館で技能検定オフセット学科対策講習が開催され、1級受験予定者3名、2級受験予定者7名の計10名が受講しました。 柳沢茂技能検定委員長から受講生に向けた激励の挨拶のあと、鰹ャ森コーポレーションの三浦孝典様を講師として4時間にわたり学科試験合格に向けた濃密な講義が行われました。

 今後、8月28日に学科試験、9月3日に実技試験があり、9月30日に合格発表となりますが、全員の合格を祈念しています。


◆7月定例会議事録

 令和4年7月4日15時30分から、印刷会館で役員会が開催されました。

 はじめに堀理事長から、「千葉で開催された関東甲信越静地区印刷協議会に参加された皆さん、ご苦労様でした。理事長会では官公需の問題が出されたが、各地域の話を聞くと低価格が一番という価値観が変わってきており、価格だけで発注先を決めることがだんだん少なくなってきている。最近では、MUD(メディア・ユニバーサル・デザイン)の知識・技術を持っているところに原稿作成の段階から依頼するようになった事例もある。政治力なども活用しながら問題の改善を図っていくことが必要である。

 これから暑い季節に向かうが、各地域では地元の夏祭り等を通じて経済の活性化を図っていくことが重要になる。また、研修活動や情報交換など、意識を共有して組合活性化に力を入れていただければありがたい。」との挨拶がありました。

 その後、各支部・委員会から活動状況等の報告に続いて、事務局から第85回印刷・関連業懇談会及び講演会を9月1日(木)にホテルオークラ新潟を会場として実施すること、講演会ではメーカー3社から「メーカーによる納入先の成功事例」について講演いただく予定であることなどの説明があり、懇親会の開催も含めて出席役員の皆様からご承認いただきました。また、月別行事予定等について連絡・報告を行い、16時30分に閉会しました。


◆ 組合運営の動き(令和4年7月1日以降)