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新潟印刷月報
新潟県印刷工業組合 令和5年度通常総会開催さる

 令和5年度通常総会が5月16日(火)午後2時30分からANAクラウンプラザホテル新潟にて開催されました。

 はじめに遠山理事長から、「2020年1月に新型コロナウイルスが国内で初めて確認されて以来3年が経過し、5月8日で、感染法上の位置付けが2類から5類に移行しました。私たちの生活も変わって来て、お祭りやイベントが開催されるようになりました。しかしコロナ禍でいろんな価値観が変わっており、それはもう元に戻らないということも皆さんご存知でしょう。印刷物というハードの部分に関してはコロナ禍で縮小したものは元には戻らないということであり、一方リモートを含めたデジタルな部分では今後もそのまま進んでいく。我々はそういったハイブリットの時代に対応しなければいけないと考えています。印刷業界を取り巻く課題はいろいろありますが、一つ目はGX(グリーントランスフォーメーション)やSDGsなど環境への対応です。印刷業界は環境負荷が高いと言われていますので、二酸化炭素削減、環境に配慮した対応、再生可能エネルギーの活用といった取組をしなければいけません。二つ目はDX(デジタルトランスフォーメーション)の対応。近年紙媒体からデジタルへと切り替わっていっていますので、デジタル出版やデジタルアンケートなどに対応していかなければなりません。そして三つ目は人材確保や育成という人の面です。高齢化が進んでいく中で新しい人材を採用し育成して戦力にしていくことも課題だと思っています。最後の四つ目は新しいビジネスモデルの創出です。我々がいままでやって来たビジネスモデルだけではなく、世の中が変わって来た中で新しいビジネスモデルもやっていかなければなりません。こういった課題はありますが、「課題はチャンスである」とも言われています。状況を悲観するだけではなく、我々印刷工業組合の相互扶助や情報発信、サービス提供などの力を使いながら、組合員の皆様が力を結集して更に業界を盛り上げていけたらと思っておりますので、ご協力を頂けるようお願いします。」と挨拶がありました。

 その後、野ア副理事長が議長に選出され、審議を行った結果、上程された議案はすべて原案どおり決定・承認されました。

 また、組合の事業推進や運営にご尽力された方に謝意を表するため、会場で感謝状を贈呈しました。

 総会終了後は、午後5時20分から経済キャスターの福永信彦(DJ Nobby)様をお迎えして記念講演会を開催し、午後4時50分に閉会しました。概要は以下のとおりです。


令和5年度通常総会議事録
  • 開催日 令和5年5月16日(火)
  • 会場 ANAクラウンプラザホテル新潟
  • 組合員数 49名
  • 出席組合員数 47名(内訳:本人出席21名、委任状出席26名)
1 議長選任の経緯

 長澤事務局長の司会で出席者数の報告と本総会の有効成立宣言のあと、議長の選任を諮り、満場一致で野ア力夫氏が議長に選任された。

2 議案の審議経過と議決結果

(1)第1号議案
 令和4年度事業報告書及び決算関係書類承認の件
 議長の指示により事務局が資料に基づき説明した後、丸山監事から「適正であった」旨の監査報告があり、議場に諮ったところ満場異議なく原案どおり承認可決した。

(2)第2号議案
 令和5年度事業計画書及び収支予算決定の件

(3)第3号議案
 令和5年度賦課金の額及び徴収方法決定の件

(4)第4号議案
 借入金残高の最高限度決定の件
 議長が上記3議案は関連があるため一括上程する旨を告げ、事務局に資料に基づき説明させ、これを議場に諮ったところ満場異議なく原案どおり承認可決した。


感謝状贈呈式

 総会の最後に、理事長として24年の長きにわたり当組合の振興発展にご尽力・ご貢献いただき昨年9月16日にご逝去された堀一様に対し、遠山理事長から感謝状が贈呈されました。堀様のご遺族である高橋純子様が感謝状を受け取り謝辞を述べられると、会場の組合員から感謝の意を込めた盛大な拍手が送られました。

 県工組理事長  堀  一 様(椛謌鼈刷所)


記念講演会開催さる

 通常総会終了後、午後3時20分から経済キャスターの福永信彦(DJ Nobby)様を講師に迎え、「中小企業のビジネスパーソンが知っておくべき日本経済のトレンド 〜世の中の出来事を知ることで、変化の荒波を乗り越えよう〜」をテーマに記念講演会が開催されました。

 福永様は、金融機関や保険会社で為替取引やリスク管理等の豊富な経験をお持ちであり、現在は全国ラジオ放送やネットで経済ニュースを提供・解説するなど多方面で活躍されている方です。

 当日は、日本経済の現状とトレンドをはじめ、自動車・エネルギー・ITなど主要な業界の課題と新たな取組、人口減少やDXなど経済を取り巻く新たな課題、そして中小企業の経営戦略と対応が急がれる3つのトレンドについて、幅広い観点から分かりやすく講演いただきました。


◆理事会報告

 5月8日(月)15時30分から、印刷会館で理事会が開催されました。

 はじめに、遠山理事長が「先日、全印工連の第1回理事会に出席してきました。令和5年度の事業計画では基本的に各委員会の方向性は変わらず、「DXによる生産性の向上」、「事業領域の拡大による新たな価値創出」と「サスティナブルな事業経営」の三本柱を基本方針に取り組むということでした。当組合としても向いている方向は同じでありますし、組合員各社でもこの三本柱に取り組んでいかなければならないと思っています。また、全印工連理事会の後に、某セミナーで講演を二つ聞いてきました。

 一つはキングコングの西野さんの講演で、「高く売るために」という話をしていました。我々は普段「このくらいだったら売れるかな」って値付けをしていますが、西野さんは「高価格帯がないと事業が成り立たない。安売りだけでは事業の継続はない。」と言っていました。例えば飛行機でもファーストクラスからビジネス、エコノミーまでありますが、安い方がいいからと全部エコノミーにすると飛行機は飛ばない、運航に必要な経費はファーストクラスの客がエコノミーの2〜3倍払うことによって成り立っている。我々のビジネスも同じで、何か売るときに一部はプレミアム価格とし、それ以外のものは安くする戦略もあるよねという話をされていました。

 もう一つの講演では法務サービスをAIで提供する会社の話で、ここ数年で急成長しているそうです。AIなど新しい技術を活用することで今までなかったような事業領域が拡大しています。時代はどんどん変わっています。そういった情報、気付きというのは各所にいっぱいあるので、そういう情報をとれるところ・機会に若い社員をどんどん出してあげてもらいたいと思います。総会後の講演会もそうですし、各委員会の活動についても何かしらの情報・気付きを各々が持ち帰れるようにできたらと思いますので、皆さんの協力をお願いします。」と挨拶しました。

 その後、各支部・委員会からの活動状況等の報告に続いて、令和5年度通常総会に提出する議案4件について定款第50条の規定に基づく協議が行われ、原案どおり決定されました。また、昨年9月に逝去された堀一前理事長に対し組合功労者感謝状を授与することが決定されました。

 連絡事項では、春季ゴルフ大会の案内や令和5年度賦課金額の案内を行うこと、各組合員から登録していただいているメールアドレスの確認をお願いすること、エネルギー価格高騰に関するアンケート調査にご協力いただきたいことなどが報告され、16時30分に閉会しました。


◆ 組合運営の動き(令和5年5月1日以降)