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新潟印刷月報
新春恒例の第58回新年名刺交換会及び年末印刷謝恩セール抽選会を開催

 2024年のスタートとなる新春恒例の第58回新年名刺交換会が、新潟県グラフィックサービス工業会との共催により、1月6日(土)午後4時30分からホテルイタリア軒において開催されました。

 当日は、花角英世新潟県知事は1月1日に発生した能登半島地震の災害対応のため欠席されたものの、中原八一新潟市長、江森克治全日本印刷工業組合連合会常務理事、福田勝之新潟県商工会議所連合会会頭をはじめ、官公庁、関係団体、政府系金融機関など多数のご来賓のご臨席をいただき、組合員、印刷関連業界など合計129名の参加を得て新年の幕開けを祝いました。

 はじめに遠山理事長から年頭に当たっての挨拶があり、続いて花角知事からのメッセージが代読されました。また、ご来賓の中原市長、江森全印工連常務理事からご祝辞をいただきました。その後、新潟古町芸妓連による艶やかな祝舞の披露により華やかに正月気分を盛り上げ、福田商工会議所連合会会頭の乾杯のご発声で祝宴に入りました。

 祝宴の中では年末印刷謝恩セールの抽選会が行われ、浜田忠博新潟県中小企業団体中央会会長の立会いのもと、特賞からラッキー賞までの当選番号が抽選・発表されました。

 参加者が賑やかに親睦を深めるなか、午後6時30分過ぎに新潟県グラフィックサービス工業会の平田大輔理事長の閉会の言葉と三本締めにより、和やかな宴も盛会のうちに終了となりました。



第58回新年名刺交換会
開会の挨拶
新潟県印刷工業組合理事長/遠山  亮

 開会に当たり新年の挨拶をさせていただきます。まずもって1月1日に発生した令和6年能登半島地震で被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

 改めて、皆様あけましておめでとうございます。平素は当組合の運営にご協力いただき本当にありがとうございます。本年も引き続きよろしくお願いいたします。

 さて、当組合では毎年1月6日を業界の起点と定め、この会を開催しております。本日は中原新潟市長様をはじめご指導いただいている皆々様、また組合員各位からご参加いただきまして、このような会を設けることができましたことを非常に嬉しく思っています。改めて感謝申し上げます。

 新潟県印刷工業組合は本年で70周年を迎えることができました。本年9月に記念事業を行おうと考えております。是非、多数のご参加並びにご支援をいただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 改めて70年。言葉にすると非常に簡単ですが、この70年間で印刷業界を取り巻く事業環境は大きく変わりました。例えばデジタル印刷技術の進歩。デジタル技術が進歩したことによってアナログな印刷手法からデジタル印刷機の普及が最近急速に進みました。また、インターネットの普及によって例えば雑誌や新聞といった印刷物の需要が変化していて、現在はWebサイトのコンテンツやSNSの発信などのデジタル媒体に切り替わっているところです。また、環境問題の高まりによって、印刷業界においても環境に配慮した取組が進んでいます。そしてオンデマンド。昔は大量の印刷物を一度に作ることが主流でしたが、今は必要な分だけを必要な数作るというオンデマンド印刷技術が普及しています。このように事業環境はいま非常に多様化していると捉えています。

 そんな中で、残念ながら休業したり廃業したりする企業も増えていると実感しております。理由は様々ですが、当組合は今から30年前、1994年の組合員数は178社ありました。それが10年前の2014年は91社。昨年末では48社となりました。毎年毎年きちんと収益を上げて決算を迎える。これはこれで非常に大事なことだと思います。ただ、そこだけを目標にしていては未来が創れないと思います。昨年は全国的にも、この新潟県内もですが、事業に合わせて社名を変更する企業が多く見受けられました。多様化する時代においては、創業当時の製品・サービスそのままではなく、そのサービスを守りつつ多様化する時代のニーズに合わせて改善・改良していくこと、つまり良い意味で変化することが求められていると捉えています。

 本日は全印工連から江森常務理事にお越しいただいておりますが、全印工連では多様なサービスを組合員の皆様に提供しています。例えばDXPLAT、組合員間の受発注の共通プラットフォームや、小規模組合員向けのクラウド型基幹システムのサービス、製作に使うAdobeの特別ライセンス、eラーニングも含めた教育研修プログラム、こういったものを組合員の皆さんにご提供させていただいておりますので、是非とも先ほど言った自社の変化の一助としていただければと考えております。

 私が令和4年12月1日の臨時総会並びに理事会で理事長に就任させていただいてから1年ちょっと経ちました。昨年に引き続いて印刷業界を取り巻く状況はかなり厳しいと認識をしております。例えば先ほどの環境、GXやSDGsの対応の部分。DX、デジタル化の対応の部分。人材確保・育成といった部分。新しいビジネスモデルをどうやって作るかといった部分。こういったものを印刷業界の課題として捉え、取組を進めていかなければいけないという認識でいます。当組合としても、皆さんの力を借りながらこれまで以上に力強く活動してまいりますので、是非、組合員企業の皆様並びに今日お集まりの関連業の皆様のご理解とお力添えをいただいて進めさせていただければと考えております。

 結びに、ご参会の皆様のご健康とご多幸を祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。



メッセージ
新潟県知事/花角 英世

 令和6年の年頭に当たり、謹んで新春の御挨拶を申し上げます。

 1月1日に発生した能登半島を震源とする地震により、県内でも住宅や事業所等が損壊するなど、大きな被害が発生しております。被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げるとともに、県といたしましても、引き続き被害状況の把握に努め、復旧に向けて全庁を挙げて取り組んでまいります。

 本日お集まりの新潟県印刷工業組合、新潟県グラフィックサービス工業会の皆様におかれましては、日頃から県政の推進に当たり多大な御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年は、感染症の5類移行により社会経済活動が回復する年となりましたが、物価高騰の長期化など本県経済は依然として厳しい状況にあります。このため、県といたしましては、引き続き、県内中小企業の資金繰りなどセーフティネット対策に万全を期すとともに、意欲ある企業の挑戦を後押しするなど、企業の収益確保や経営安定を支援してまいります。また、物価高騰が長期化する中、適切に価格転嫁できる機運を醸成し、賃上げにつなげることが重要であり、先月、県内の経済団体、労働団体、行政機関が一体となって共同宣言を発出したところです。皆様におかれましても、改めて、賃金引上げについて格別の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 さて、本年は新潟県印刷工業組合様が創立70周年という節目の年を迎えられると伺っておりますが、この間、貴組合は印刷業を通じ、県経済の発展に大きく貢献してこられました。これまでの歴代の理事長をはじめ組合員の皆様の御努力に対し、心から敬意を表します。人口減少という深刻な課題を抱える本県においては、若い世代を中心に、働く場、挑戦できる場、訪れる場として、新潟が「選ばれる地」となることが必要であり、そのためには、官民が連携し県内企業や地域の魅力を高めていくことが重要となります。引き続き、本県の施策推進に対する御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、県といたしましても最大限の取組を進めてまいります。

 本年は、「佐渡島の金山」の世界遺産登録への期待、地域航空会社トキエアの就航、新たな首都圏情報発信拠点「銀座・新潟情報館 THENIIGATA」のオープンなど、明るい話題もたくさんあり、こうした取組が新潟県の元気につながることを願うとともに、県といたしましても、昇龍のごとく飛躍できる年となるよう全力で取り組んでまいります。

 結びに、貴会の益々の御発展と、本日お集りの皆様の御活躍と御健勝を祈念申し上げ、挨拶といたします。



来賓のご祝辞
新潟市長/中原 八一

 皆さん新年あけましておめでとうございます。本日はめでたい席にお招きをいただき大変ありがとうございます。また、組合会員の皆様方におかれましては、新潟県内の地域経済の発展や各自治体の街づくりにご協力をいただいていること、心から敬意を表し感謝を申し上げたいと思います。

 年明け早々から大きな地震が発生いたしまして、新潟市におきましても大きな被害を受けております。特に西区では1964年の新潟地震以来の液状化現象により家屋の被害や道路の損壊が多数発生しております。一日も早く市民の皆さんが平常な日常を取り戻せるよう、新潟市といたしましても全力で取り組んでいきたいと考えております。

 さて、知事のメッセージにもありましたように、今年は辰年ということで明るい話題もいくつかあると期待しております。私ども新潟市におきましても、これまでの取組の成果をあげる年と位置付けており、そのうちの一つが60年ぶりの新潟駅のリニューアルです。今年の3月には新たなバスターミナルが新潟駅の真下に完成いたしまして、これまで駅周辺では南北を行き来することができませんでしたが、バス通行が駅の南北にわたって繋がることになり更に利便性が高まるとともに、約170の新たな商業施設が駅の中に入ることで新潟駅を拠点とした賑わいが生まれてくるものと期待しているところであります。また新潟駅から万代、古町までの「にいがた2Km」に今年度は県外から16社企業進出をしていただいておりまして、そうした活力を作る取組が芽を出しております。そうした動きを捉え、引き続き新潟市の経済の活性化、新潟市民の所得の向上を図っていきたいと考えておりますので、今後とも皆様方から新潟市政につきましてご理解やご支援、お力添えを賜りますようよろしくお願い申し上げる次第であります。

 最後になりますが、今年一年が新潟県印刷工業組合の皆様方、また、新潟県グラフィックサービス工業会の皆様方にとりましてより良い年となりますよう心から祈念申し上げましてご挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。



来賓のご祝辞
全日本印刷工業組合連合会常務理事/江森 克治

 皆様、新年あけましておめでとうございます。全印工連の常務理事、関東甲信越静地区印刷協議会会長を仰せつかっております江森でございます。本来でしたら全印工連の滝澤会長がご挨拶申し上げるところでござますけれども、本日あいにく公務が重なり、代わりに私からご挨拶を差し上げますことをお許しいただきたいと思います。

 まずは、元日から大きな地震がありまして、関東では新潟も大きな被害が出ていると報道されているので心配いたしましたけれども、今日皆さんの元気そうなお顔を拝見して少し安心したところでございます。一日も早い復旧復興を心よりお祈り申し上げる次第でございます。

 全印工連では昨年5年ぶりに2023全日本印刷文化典広島大会を開催することができました。また、同じく10月に関東甲信越静地区印刷協議会の委員長会をこの新潟で開催していただき、理事長、委員長の横の連携をしっかりと深めることができました。遠山理事長はじめ新潟の皆さんには大変お世話になりました。改めて御礼を申し上げます。

 さて、全印工連では業界活性化のために様々な事業を展開しておりますけれども、昨年は二つ大きな成果がありました。一つは8月に東京で開催された「伝えるためのユニバーサルデザインフェア」。MUD(メディアユニバーサルデザイン)の大きな展示会で、業界内外から1,000名を超えるご来場をいただき、またテレビや新聞でも多数取り上げていただきました。MUDへの社会の関心の高さを窺い知ることができたと同時に、社会的な意義を改めて感じることとなりました。もう一つは昨年12月、グリーン購入法の印刷用紙に係る判断基準の見直しがされました。これは、グリーン購入法で指定されている再生紙を製紙メーカーが製造しなくなったため入手できず、全国から「困った。何とかしてくれ。」と多数ご要望いただいていたんですが、ここ数年にわたって自民党の中小印刷産業議員連盟のご支援を得て国に対して見直しを求めてきました。ようやく環境省で見直しがなされまして、昨年末に閣議決定されましたので、今は対応できる用紙銘柄が増え、年度末の官公需の繁忙期にギリギリ間に合った。紙がないから受注できないということはかなり軽減されると期待しているところでございます。

 全印工連では、本年もブランドスローガンである「HAPPY INDUSTRY 人々の暮らしを彩り幸せを創る印刷産業」を掲げて各種事業に取り組んでまいります。先ほど遠山理事長からもお話ありましたけれども、生産性の向上に欠かせないDXの推進や印刷産業の未来に向けた新しい仕事づくり、官公需対策や人手不足対策などの足元の課題にもしっかりと対応して、1社ではなかなか解決できないような問題を全印工連の組織力を生かして全力で取り組んでまいりたいと思っておりますので、皆様にはご協力と積極的なご参加を是非お願いします。

 2024年が皆様にとりまして明るく希望に満ちた1年でありますようにご祈念をいたしまして新年のあいさつとさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


◆1月定例会議事録

 1月6日(土)15時30分から、ホテルイタリア軒にて役員会が開催されました。

 冒頭、出席者全員で新年の挨拶を交わし、その後に遠山理事長から「辰年の今年は飛躍する年になれればと思います。皆さんのご協力をよろしくお願いします。」との挨拶がありました。

 報告事項では、各支部新年会・新年交歓会の予定について報告が行われました。また、連絡事項では、@昨年末にグリーン購入法における印刷用紙の適合基準の見直しが閣議決定されたことにより適合品が大幅に増加し用紙の入手が容易になったこと、A第58回新年名刺交換会の出席者数及び来賓等座席指定の方の配席位置を示すとともに会の円滑な進行にご協力いただきたいこと、B年末印刷謝恩セールの当選券の取扱いは例年どおりとすること、C1月〜3月の月別行事予定について、の4件が全員異議なく了承され、16時00分に閉会しました。


◆ 組合運営の動き(令和6年1月1日以降)