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新潟印刷月報
新年のご挨拶 新潟県印刷工業組合 理事長 遠山 亮

 令和8年の新春を迎え、謹んでご挨拶申し上げます。

 昨年中は当組合の運営に格別のご支援とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。本年も変わらぬご厚情を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 2025年は、世界的な物価高やエネルギー価格の高騰が続き、私たち印刷業界にとっても原材料費や人件費の上昇が大きな課題となりました。加えて、少子高齢化による人手不足はますます深刻化し、各企業が人材確保や働き方改革に取り組む一年となりました。一方で、コロナ禍を経て社会活動が本格的に再開し、地域イベントや交流の機会も増え、街に活気が戻りつつあることを実感しております。

 デジタル化の進展は、印刷物の役割や価値に大きな変化をもたらしています。情報伝達の手段が多様化する中で、リアルとデジタルの融合による新たなサービスやビジネスモデルの創出が求められています。AIやデータ活用、オンデマンド印刷など、技術革新の波は日々加速しており、私たちも柔軟な発想と挑戦する姿勢が不可欠です。環境対応やSDGsへの取り組みも、今や業界全体の重要な使命となっています。

 こうした時代の変化に対応するため、組合としては、組合員企業の皆様とともに、相互扶助と団結力を活かし、最新技術の導入や人材育成、働き方改革を積極的に推進してまいります。また、業界内外との連携を強化し、地域社会に貢献できる新たな価値創造にも挑戦していきたいと考えております。

 印刷業界は今、大きな転換期を迎えていますが、「伝える力」の本質は変わりません。これからも、皆様とともに知恵を出し合い、変化を恐れず、未来に向かって力強く歩んでまいります。

 結びに、皆様にとりまして本年が明るく希望に満ちた一年となりますよう心より祈念し、新年のご挨拶といたします。


全日本印刷工業組合連合会 会長 瀬田 章弘

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。平素より全日本印刷工業組合連合会の各事業に対しご理解とご協力を賜り心より感謝申し上げます。

 2026年は地政学的な諸問題、貿易関税の問題やインフレ経済移行への諸問題などを昨年から引継ぎスタートしました。歴史を振り返りますと激動期を生きた孟子は物事を成し遂げるには天の時、地の利、人の和が重要で、特に人の和が最も大切と説いております。これは我々が掲げるCSR経営に通ずるものと思われます。一方、天地人の言葉の中で本年のキーワードは「地」であると私は考えております。地とは、地理・地勢を意味し現場・地盤・地域・地球といった意味をも内包するものです。我々印刷産業は「足もとを確かめ、産業を再構築する」ことを早急に進めなくてはならないと感じています。AIなど技術革新が加速度的に進む一方、現場と地域に根差した新たな価値創出こそが、印刷産業が未来へ歩みを進める上で不可欠であると思います。

 ところで価値創出を実践するにはまず確かな地盤が必要です。本年、まず重視して取り組むのは「取引適正化」と「知的資産の保全」です。これまで印刷業界では価格転嫁や権利処理が十分に行われず、企業の持続性を損ねるケースも散見されました。取適法が施行される中、その根本的課題に向き合うため経済産業省の確認を得たうえで、業界として初となる統一的な「基本取引契約書の雛型」を策定し、全国での普及を進めます。これは単なる書面整備にとどまらず、印刷産業が社会から信頼される商慣行を確立し、次の世代に健全な産業基盤を引き継ぐための重要な礎となるものです。

 さらに地域社会との連携強化も本年の大きなテーマです。印刷会社は行政・教育機関・企業団体などあらゆる産業と接しており、地域経済のハブとして独自の強みを持っています。こうした地域密着の特性を生かし、自治体や地域の課題解決支援を行うローカルゼブラ企業を目指し多様な分野での協創の推進役になるべきと考えております。

 また、地球を考える環境対応はもはや避けて通れない課題です。環境配慮認証制度の普及、CO2排出量の算定、印刷工程の省エネ化支援、企業の実務に直結する支援策をさらに拡充していく所存です。同時にデジタルメディアには無い紙メディアの価値を広く社会に発信することも推進して参ります。

 2026年は印刷産業が「新たな成長の地固め」を進める一年となることを目指し、変化の波にただ流されるのではなく、現場の知見を尊重し、地域に寄り添い、技術革新を柔軟に取り入れ、共に未来を切り開いて行く年としましょう。

 本年が、印刷産業にとって新たな飛躍の年となるよう、引き続き皆様のお力添えを賜りますようお願い申し上げますとともに、各組合員のますますのご発展と皆様のご健勝を心より祈念し、年頭のご挨拶といたします。