関東甲信越静地区印刷協議会の令和7年度下期定例会が2026年3月6日(金)に神奈川工組の主管により各県から約75名が参加し開催されました。
全体会議では、依田関東甲信越静地区印刷協議会会長と橋本全印工連副会長の挨拶の後、全印工連による事業概況説明と全印工連の令和8年度の取組についての説明が行われました。
その後、理事長会、各分科会に分かれて課題の協議を行い分科会報告で協議結果が発表されました。
又、今年度の主管県の神奈川工組から来年度主管県の埼玉工組へ大会旗が渡され、埼玉工組の惠理事長より「是非たくさんの皆様の御参加をお待ちしております。」との挨拶があり、無事終了いたしました。
理事長会
遠山 亮
〔報告事項に関する件〕
橋専務理事より、全印工連組織変更に関しての説明
〔依頼事項に関する件〕
令和9年度年次大会が令和9年7月2日(金)に新潟県工組主管により開催される。
大勢の参加依頼あり。大会の内容がまだ流動的であり内容によっては、日程変更の可能性もある。
〔協議事項に関する件〕
@ 紙断裁機特別教育、職長安全教育の単独開催では受講者が少ないため、ZOOM開催をベ
ースにブロック各県工組同時の開催を希望。これについては新潟工組より具体的な受講項目
および日程案等を提示して頂き、ブロック各県工組にて情報を共有後、方向を決定していく
ことになった。
A 全青協副議長への活動費助成に関して→ブロック協議会より毎年10万円を上限に拠出す
ることに決定。副議長は会計報告を地区協事務局へ行うこととする。
●各県の報告
新 潟 ・未来デザイン勉強会を開催、出された意見を次年度事業計画へ盛り込んだ。
・AI時代の法務勉強会を開催。
・組合員増強に関して、2社脱退、1社入会(アドビライセンス効果)。
・外国人雇用のためのセミナーを開催予定。
埼 玉 ・障害者アートへ36社参加頂いた。また13名のアーティストによる作品展を10月に川
越で開催。そのことにより新年会等へマスコミが取材に来るようになり、業界PR
に大いにプラスとなった。
・組合員増強は特定技能により10社増。
・組合増強の一環としてパートナー制度を導入。プラチナ ゴールド シルバーと分
け、賦課金額や組合からのサービスに差を付ける予定。
・印刷組合オリジナル提言として、ペーパーレスの反対→造語◯◯◯を考案中。後日
発表する。
静 岡 ・本社東京の6社の工場が組合に加盟しているが、賦課金が特別金額となっており安
価なため、この見直しを行いたい。組合の財政は厳しい。MUDに力を入れている。
学校単位で授業の一環として活用。200名在籍のデザイン学校が中心となり東西に
展開。今年は知事賞を新設した。
神奈川 ・印刷交流会を開催。100名程度参加された。目的は新会員勧誘である。セミナーも
同時開催し学生は参加無料としている。会員の状況は10社減となり、現在増強ヘ力
を入れている。
・官公需に関しては、県会議員中心の政治産業懇話会へ業界の状況を伝達して、県に
おける単独随意契約は50万円を希望し10万円から30万と変更。最低制限価格制度
は導入済みである。また中国系のブローカーへ発注した品物が納品されないという
事案が発生したことで、国内に印刷機を所有、材料を仕入れていることを根拠とし
た設備要件が厳しくなる予定である。
・職能技能審査員について印刷技能検定員を組合が受けているが、人員派遣が難し
い。
長 野 ・11月にAIセミナー、3月に三谷産業様よりブレインのセミナーを開催。
・増強状況は、再入会1社(特定技能)、全体としては100社を切ってしまいそうであ
る。
・業界のPRとして「産業フェア」へ出展。
群 馬 ・組合員の増強状況は、出戻り1社あり(組合の価値を再確認)。
・群馬県庁ではパートナーシップ構築宣言を募集。組合として登録した。このことに
より、官公需の値上げ交渉がスムーズに行えるようになり、また単独随意契約金額
が10万円から20万円に改定された。
茨 城 ・後継者問題に端を発した廃業が多く、25社にせまる。現在関連業者さん等へ声掛け
を行っている。
・1月に官公需に関する特別講演を開催。
・官公需に関しては、県へは地産地消でやってもらいたいと要望を行っている。安売
り業者への対応も考えてもらいたいと陳情している。
栃 木 ・折り紙の町で有名な上三川町へ色紙を寄付。イベントとして紙詰め放題を行い、好
評を得た。
・官公需では地元優先発注が実現、機械要件を加味した形となった。また、制作デー
タの著作権は印刷会社にあることを契約書に明記。データが必要な場合は別途、価
格協議を行うこととなった。
但し、HPへ掲載する場合は無償で別途提供、さらに他には転用しない要件入とな
っている。
千 葉 ・価格競争の激化。価値の協創が大切。組合員の結束が大切である。
山 梨 ・組合の財政が厳しい状況である。
・組合員も2社脱退し31社となったが、製本会社が現在2社入会頂いている。
・官公需に関して、最低制限価格制度の導入および、契約関係に関し管理課とお話を
させて頂いている。
組織活性化委員会
高山 宏明
全印工連組合員数の推移
令和7年度加入社数 :70社 脱退社数:72社
令和7年度期首組合社数 :3,563社 現在3,561社
令和7年度期首就業員数 :81,952名 現在84,793名
〔報告事項に関する件〕
-
生命共済PR動画の活用について
全印工連教育動画サイト「印カレ」にアップロードされている動画は令和8年度版
に更新したので次年度も共済制度加入促進に活用願います。
-
生命共済制度の更新処理について
更新書類を配布しましたが、更新処理は例年通り変更はありません。
-
事業承継、事業継続支援事業について
「事業承継支援センター」の活用の推進と啓発
累計利用状況(累計:令和8年1月7日現在)
契約件数:25件、問い合わせ件数:142件
問い合わせ内容:企業提携・買取ニーズの登録52件、企業提携・買取ニーズの相談
21件
M&A(売)4件など
- J=CONNECTへの情報登録について
- 新しい損害保険の検討
〔依頼事項に関する件〕
- 令和8年度共済加入促進キャンペーンの推進
- 印刷業経営動向調査の回答
〔協議事項に関する件〕
- 令和8年度共済加入促進キャンペーンの推進(重点工組として、栃木、埼玉、山梨を選定)
- 事業承継支援センターの周知活用(印カレPR動画、事業承継ガイドブックを案内)
- 印刷業経営動向調査の実施推進(回答締め切りを3月に延長しているので協力を)
- J-CONNECTについて詳細説明とレクチャーが必要との意見がありました。
- 複数の工組から特定技能関係での加入があったとの報告がありました。
- 生命共済に福利厚生の付属があるとより勧誘しやすくなると思います。
官公需対策委員会
高橋 佑
〔報告事項に関する件〕
- 大風委員長と白子元議長が官公需対策セミナーで全国各地に赴きますので是非講演をお願いするよう各工組で働きかけてください。
- 官公需に関するアンケートの実施され結果が出たので工組で検討材料にする。
〔依頼事項に関する件〕
- 用紙等価格動向調査の依頼が送られているが回答率が良くないので各工組でしっかり周知をする。
〔協議事項に関する件〕
- 官公需印刷物の入札・契約についても認知度が低くもっとわかりやすく周知してほしい。
- 横浜市では少額随意契約が30万円に引き上げられた。他は今のところ変わりがない。
〔その他意見・要望〕
- 全日本印刷産業政治連盟の皆さんに官公庁の現状をもっと知ってもらえるようにして欲しい。全印工連名で資材・光熱費の値上がりによる印刷価格に値上げに関する宣伝を他業界のように周知して欲しい。
- 随意契約の上限金額を引き上げられても、前年業者に依頼が行くことが多いので、逆に応札案件が減ってしまう。
- データ納品がいまだ官公庁に帰属するご認識が多いので各工組で役所との擦り合わせをした方がいい。
経営革新マーケティング委員会
早川 幸司
〔報告事項に関する件〕
1.3支援事業の概要報告・情報共有について
2.経営基盤強化支援事業の推進について
3.オープンイノベーション推進事業
地区協において、時間の都合上、全印工連事業の内容が十分に伝わらず、単なる開催結果の報告にとどまる傾向がある。特にセミナー等の要点や核心部分が共有されず、情報や熱量が薄まってしまうため、今回、議題に沿った漫画(ダイジェスト版)を作成し配布した。同時に動画版も作成したので、分科会報告で上映した。
〔協議事項に関する件〕
- 各県工組ともにAIに関する関心は高く「AI勉強会」をいくつかの県では開催している。なかでも千葉県は、AIを使った写真加工から動画作成、そしてデザイン以外で経営計画作成等の勉強会を今年度6回開催しており、次年度にも継続していく計画がある。
ローカルゼブラに関して
- 自社で合同企業説明会開催、16社が参加し参加企業との新たな取引が生まれている。
- 単一事業から、「地域コングロマリット(多角化)」へ事業構造を変えていくことが重要。廃店舗で飲食店を開業し、弁当販売やキッチンカーも始め、地元のイベント参加等で地域おこしを意識している。
- 昨年好評だった障害者コラボ「アートカレンダー」販売を今後も継続しWEBで展開している。
〔その他意見・要望〕
- 特定技能によって、大手企業が組合に新規入会し、組合の経営基盤が安定してきている県が複数あった。
- 経営資源である「資金(お金)」の運用で「守りの経理」から「攻めの投資財務」に変わることを意識することも必要では、などの意見があった。
教育研修委員会
清水 伸
〔報告事項に関する件〕
@ 印刷営業講座・印刷営業技能審査認定試験
令和7年度は 43名受講、37名合格。
近年はAI関連内容も講座に導入されており、営業活動のスキル向上に役立つ講座となっ
ている。
受講促進のため、AIを活用した漫画形式のPRやデザイン性の高いチラシなどの活用も
提案された。
A 技能検定(プリプレス:DTP作業)
AIの進展により制作環境は変化する可能性があるが、制作意図を理解する力や判断力は
今後も重要な技能であるとの意見が出された。試験については設備の整った東京都会場の活
用が案内される予定。
B 技能検定(オフセット印刷作業)
印刷オペレーターの体系的な技能習得は重要であり、技能士取得により
・資材ロスの削減 ・機械トラブルの減少 ・稼働率向上
などの効果が期待される。
申込期限:2026年4月のため注意が必要。
C AI研修の受講状況
全日本印刷工業組合連合会常務理事 富沢 正氏より、AI研修の受講者が増加してお
り、新潟県では約100名が受講しているとの報告があった。
D 印刷の魅力発信動画
AIを活用した印刷PR動画のサンプルを視聴。
今後は各社から 印刷機稼働などの動画素材を収集し編集・発信する予定。
目的
・採用促進 ・印刷ブランド力向上 ・若年層への訴求
また印刷の魅力を伝える書籍を **ダイヤモンド社** より出版予定。
〔依頼事項に関する件〕
- 印刷営業講座の受講促進の周知
- 印刷PR動画用の動画素材提供の協力
- 技能検定(DTP/オフセット)の受験案内の周知
〔協議事項に関する件〕
教育研修会としてAI初級セミナーの開催案が提案された。
内容例
・制作業務におけるAI活用 ・著作権問題 ・印刷業界特有の活用方法
AIを正しく理解することで、印刷業界の新たなビジネスチャンスにつなげる可能性があ
る。
〔その他意見・要望〕
AI・デジタルの普及によりフェイク情報が増える中で、記録として残る紙媒体の信頼性の価値が高まる可能性がある。
今後は「デジタル or 紙」ではなく「デジタル with ペーパー」という考え方で、紙の価値を発信していくことが重要との意見があった。
また紙の価値発信の取り組みとしてペーパーサミットなどの活動も歓迎されている。
サステナビリティ・CSR委員会
坂井 雅之
〔報告事項に関する件〕
1.サステナビリティ・CSR経営の推進
(1) 「CSR認定に取り組むべき理由」
・全印工連が提唱している戦略的CSR経営は、儲けにつながる仕組みとなっています。
(2) 全印工連CSR認定制度(ワンスター・ツースター・スリースター認定)の普及拡大
・2026年6月認定より、中小企業の組合員が自社で重要視する経営課題に取組み易い認定項
目・認定ポイントに制度改定されます。各県工組にて、新規ワンスター、上位スターへの
チャレンジ、をご周知ください。
2.人的資本経営関連情報の提供
(1) 自転車の交通反則通告制度開始(2026年4月1日)
・制度の開始を従業員へ周知してください
特に、特定技能・技能実習の外国人雇用者、パート/アルバイトの短時間雇用者へ自転車
ポータルサイトの周知ポスター(日本語/英語/中国語)を活用ください。
・従業員への交通安全講習(自転車の交通ルール)の検討
・通勤自転車/社用自転車への傷害・損害保険の加入の検討
(2) 出生後休業支援給付金
・育児休業給付に加えて出生後休業支援給付金が上乗せされ、通常勤務時給与の80%が給付
されます(最大28日間)
・事業主より出生後休業支援給付金の申請が必要です
※人的資本経営関連情報提供における説明動画(4/末迄視聴可)
https://youtu.be/B09ne8jJsAo
3.環境対応事業の推進
(1) 環境サステナビリティ専門用語解説
(2) GP(グリーンプリンティング)認定制度/環境推進工場登録制度(令和8年1月現在)
新規GP認定取得工場 実績0/目標1 環境推進工場登録 実績0/目標1
〔協議事項に関する件〕
1.急激な最低賃金上昇による影響について
全体会議の中で、経常利益率1.9% 営業利益0.2%という説明があり、最低賃金の急激上昇による影響感について情報交換を行った。
・長野県 大手物販が参入し時給1500円で求人。製品の人件費価格転嫁は厳しい。
・山梨県 大手物販が参入し時給1500円で、富士山周辺は時給2000円で求人。
・栃木県 人件費の価格転嫁はなかなか進まず、原材料等仕入先に協力を求めている。
手作業などの作業業務を時給制ではなく内職への転換をうまく出来てきた。
「日本仕事百貨」サイトで優秀な副業人材をうまく活用しているとの事例紹介。
*印刷業だけではなく、農業、建設業などの他業種においても人材・人手不足感は各県共通の
ようであり、現状のモノづくりを如何に手間作業を減らし価値をもたらすモノづくりに転換
できるよう顧客との伴走・共創が重要である。
2.各工組における推進事業への対応状況
(1) CSR、GP、環境推進工場登録についての推進状況
・埼玉県
障がい者施設、飲食店とのコラボイベントを工組イベントとして実施。イベントは大盛
況。その準備プロセスの中でグッズ関係会社との共創ができ、イベントの後も新たなコト
づくりに繋がっている。
・新潟県
CSR認定取得企業は、これまでの自社の事業にCSR認定を活かして、子育て+環境を
mixした新たなビジネス創出に繋げている。
*SDGsは2030年までの目標であるが国連報告によるとターゲットに向けて進行しているの
はわずか約17%。SWGs、Beyond SDGsなどあらたなアジェンダ設計が進んでいる。2027
年SDGsサミットではポスト2030アジェンダの正式議論が開始される予定。
→少しの先の社会を考えた経営も必要で、そのための認定として活かせると良い。
(2) 自治体・民間でのMUD(ユニバーサルデザイン)手法の導入動向
・国内に複数のUD関連の団体もあり、顧客サイドからみたMUDとの違いを説明しづら
い。
・自治体によっては、MUD事業者数が多くないと印刷仕様にMUDをいれづらいとの話。
*全印工連サステCSR委員会でも同様の話はあり、MUDサミット、ペーパーサミットに
MUDコラボイベントなどの企画検討がされている
→情報を誰にでも正確に伝える手法として、また付加価値創出の手法として活かせると良
い。
3.委員会事業に対する提案、要望
(1) 職長(労働安全衛生法)の教育を1つの会社で1つの工組で開催するのが受講人数が少な
くなり費用面で難しくなってきている。
→全印工連での職長教育のWeb受講を検討願いたい。
(2) ペーパーサミットの顧客周知(参加お声がけ)用のパンフ作成をお願いしたい。