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 全日本印刷工業組合連合会・産業戦略デザイン室は、新たなビジョン「全印工連2025計画」をまとめました。「全印工連2025計画」は、従来の全印工連ビジョンとは性質が異なります。印刷産業が今後10年間、どこに目標を置いて社会に貢献するのか、そのために何ができる産業であるか、進む方向性を取りまとめ、その想いと考え方を共有すると共に、地域社会や行政、政治に対する提言書として策定されたものです。

 この間、全印工連では、印刷産業の技術と市場のパラダイムシフトに対して、「全印工連2005計画〜共創ネットワーク」を策定し、組合員企業の経営力強化に向けた施策を打ち出しました。その後、「業態変革推進プラン 2008計画」「業態変革実践プラン 2012計画」「ソリューション・プロバイダーへの進化」「印刷道〜ソリューション・プロバイダーへの深化」と時代に即したロードマップを発信してきました。私たちが勝ち残っていくために必要な業態変革の情報はこれらの提言書ですでに示されており、あとは各社が実践することが求められます。

 その一方で、産業なくして印刷業を営む各社の成長・発展は望めません。各社の業態変革の取り組みだけでなく、印刷業界として持続的な成長・発展を目指すための戦略が必要になります。

 従来型の印刷業はすでに成熟産業と言われていますが、他の産業と比較してみても国内有数の事業所数を有します。特に全印工連は全国5,000社が所属する印刷産業を代表する団体であり、全印工連が産業として取り組む具体的なプランを実行することで、地域社会や行政などに大きなインパクトを与えることが出来ます。それがひいては地域振興、産業振興に繋がり、結果として全国組合員企業の事業発展に現れてきます。

 2025計画は、「環境」「地方創生」「女性活躍」「ダイバーシティ」「CSR」の項目と、「マクロ指標・予測数値」の各項目を通じて、10年後の印刷産業の姿を描き出すと共に、紙の印刷業という枠に留まらず、人から人へ情報を伝える「INSATSU」の担い手であることを広く社会に示し、印刷業界の新たな事業領域を定義していくことを目指しています。